ビーフシチューなどの煮込み料理やお肉のソースなどで使われる赤ワインビネガー。
頻繁に使わない方にとっては、いざ使いたいときに切れていたり、そもそも家になかったり。
そんな時でも大丈夫です。今回は赤ワインビネガーの代用品を紹介していきたいと思います。
赤ワインビネガーとは
そもそもワインビネガーとは、ぶどうの果汁からできたお酢のことです。
ぶどう酢という名前でも売られています。
ぶどうの果汁をアルコール発酵させ、その後お酢を作る成分である酢酸菌で発酵させることでワインビネガーになります。
そのワインビネガーのうち、赤ぶどうの果汁から作られたものが赤ワインビネガーであり、白ぶどうの果汁から作られたものが白ワインビネガーということになります。
よって赤ワインと赤ワインビネガーは名前もボトル容器を似ており、ポリフェノールなどの含まれている栄養も同じですが赤ワインはアルコール飲料、赤ワインビネガーはお酢です。
赤ワインビネガーは少し渋みのある味が特徴であり、煮込み料理を作る際の隠し味に使うとコクが深くなります。煮詰めてお肉にかけるソースとしてもよく使われます。
白ワインビネガーは強い酸味と、フルーティーな香りとさっぱりした味が特徴的です。マリネ等にかけたりドレッシングとして使われることが多いです。一般的な家庭でよく使われる米酢と同じような使い方もできるので万能です。
ちなみに、米酢も日本酒からできているお酢です。日本でポピュラーなお酢は日本酒からできている米酢。
フランスやイタリアなどヨーロッパでポピュラーなのが、ワインからできているワインビネガー。
このように、その国のお酒の文化と密接に関わっているという点もお酢の特徴です。
またワインビネガーには料理の味付けの役割だけではなく、たくさんの栄養素も含まれています。
ワインビネガーの栄養素
ワインビネガーには以下のような栄誉素が含まれています。
- ポリフェノール
- カルシウム
- 鉄
- カリウム
- マンガン
- 酒石酸
ポリフェノールは、ビタミンCやビタミンEなどと同じように抗酸化作用の強く、活性酸素の動きを抑えてくれる成分です。
活性酸素とは細胞や血管、老化の原因を引き起こすものなので、ポリフェノールはそれらに対抗してくれるのです。
そのため、お肌のシワやシミの予防になります。
また悪玉コレステロールの酸化を防いでくれる効果もあり、生活習慣病の動脈硬化や糖尿病、高血圧も予防してくれます。
他にも内臓脂肪の低減やがん予防などの様々な効果があります。
酒石酸は疲労回復効果のある成分です。
酒石酸には、体内の疲労の原因となっている乳酸を分解してくれる効果があるからです。
このようにワインビネガーは体にいい様々な効果があるのです。
しかし料理好きな方にとっては欠かせない赤ワインビネガーかもしれませんが、普段料理をしない方にとっては馴染みのないものでしょう。家に赤ワインビネガーがない方や、たまにしか使わないためにいざ使いたい時に賞味期限が切れてしまっている、という方のために赤ワインビネガーの代用品を紹介していきます。
赤ワインビネガーの代わりになるもの
①バルサミコ酢で赤ワインビネガーを代用
赤ワインビネガーの代わりにバルサミコ酢を使ったけどめちゃくちゃコクが出てかえってよかったかもしれない。
— りり (@Ff14Blue) August 15, 2020
バルサミコ酢も赤ワインビネガーと同じようにぶどうの果汁から作られたお酢です。そのため、赤ワインビネガーと同じような味付けやコクを出すということが可能になります。
異なる点はアルコール発酵をせず、酢酸菌も使うことなく長時間熟成させることで作られるという点です。
そのためバルサミコ酢の方が、ぶどうの酸味や甘味が凝縮された濃厚な味わいのお酢になります。
しかしそのような本来の方法によるバルサミコ酢は、熟成期間が20年以上になったりと非常に高価になってしまうので、一般的に売られているバルサミコ酢は、大量生産によって作られた安価なものがほとんどです。ワインビネガーに香料や着色料を加えてバルサミコ酢に似せたものなので、赤ワインビネガーの代用として使っても問題ないでしょう。
もし本来の長時間熟成で作られたバルサミコ酢が使用できるなら、代用どころかより深いコクが出せるかもしれません。
②赤ワイン+お酢で赤ワインビネガーを代用
先ほど紹介したように、赤ワインビネガーは赤ワインが酢酸菌によってお酢になったものでしたね。
ということは原理的に、赤ワインとお酢を組み合わせれば赤ワインビネガーになるという法則です。
赤ワインと、米酢や穀物酢など家庭にあるお酢をお好みの比率で混ぜ合わせてみてください。
③ぶどうジュース+お酢で赤ワインビネガーを代用
理由は上記の赤ワイン+お酢の代用と同様です。
赤ワインの独特な風味が苦手な方にとっては、ぶどうジュースの方がすっきりした甘さで食べやすい味付けになるでしょう。
そのためお子さんがいる方にとっても、ぶどうジュース+お酢の方がおすすめです。
④ウスターソース+お酢で赤ワインビネガーを代用
今日の夜ご飯🥔🧅
— 蒼井シオンのお店 (@1T98ODMLVkQZqL3) August 8, 2020
〜ビシソワーズ〜
朝から仕込んでたのはこれです👍
思ってたより簡単で冷製なんでこの夏オススメです😁
今回は赤ワインビネガーの代わりにウスターソースと穀物酢で代用して使いやした😊
今日も家族にうまうまいただきやした🙏#料理好きと繋がりたい pic.twitter.com/gcQ6YBdOlx
ウスターソースにはぶどうこそ入っていませんが、トマトや玉ねぎ、レモン、パインアップルなどの様々な野菜や果物が入っており、フルーティーな風味が赤ワインビネガーに似ています。
そこに酸味のあるお酢を入れることで、赤ワインビネガーの代用としてふさわしくなるのです。
もし赤ワインもしくはぶどうジュースがあるなら、それらを加えることでよりフルーティーさとコクが増すので、自分の好みの量で調節しながら使用するといいでしょう。
⑤白ワインビネガーで赤ワインビネガーを代用
燻製秋刀魚の代わりにぬか漬け、クルトンの代わりに揚げたじゃがいも、赤ワインビネガーないから白ワインビネガー。本物はどんな味だろう…いつか、いつか…
— おしの (@325ms) January 23, 2021
すでに紹介したように赤ワインビネガーと白ワインビネガーはそれぞれ特徴が違い、相性のいい料理も異なりますが、使い方によっては白ワインビネガーで代用することもできます。
さわやかであっさりした味わいの白ワインビネガーは、お肉や煮込み料理には適していませんが、サラダ等のドレッシングとしてはおすすめです。
見た分かるように色も違うので、赤ワインビネガーの特徴である綺麗な赤色は白ワインビネガーでは出せませんので、ご注意ください。
⑥米酢や穀物酢で赤ワインビネガーを代用
〇〇+お酢をいくつか紹介してきたように、赤ワインやぶどうジュースがあればそれらを組み合わせるのがベストですが、どうしても無い場合はお酢だけで代用するのが最終手段です。
酸味を出したい場合、サラダのドレッシング等で使いたい場合、赤ワインビネガーの分量が少量でいい場合は米酢でもなんとか代用することができます。
しかし、お肉や煮込み料理でコクを出すのは難しいでしょう。
赤ワインビネガーの注意点
ここからは赤ワインビネガーが家にあったとしても、久しぶりに使う場合などに気を付けていただきたい注意点を紹介していきます。
賞味期限に注意
赤ワインビネガーの開封前の賞味期限は大体2~4年が一般的です。
開封後は約1年ほどになるので、久しぶりに使う際は賞味期限を確認しましょう。
以下の項目のひとつでも当てはまる場合は、使用を避けた方がいいでしょう。
- 変色している
- 固まっている
- 浮遊物がある
- 腐った臭いがする
保存方法に注意
赤ワインビネガーの保存方法は、開封前なら直射日光を避けた常温で保存するようにしてください。
開封後は他の冷蔵場所より温度が高い冷蔵庫の野菜室での保存が一番適しています。
適した保存場所、賞味期限内でも開封後はどうしても味が落ちてしまうので、早めに使い切るのがいいでしょう。
ワインビネガーの代用のおすすめはバルサミコ酢
いかがだったでしょうか。今回は赤ワインビネガーの代用品を紹介してきました。
赤ワインビネガーの代用としてはバルサミコ酢が最も適しています。
どちらも無い場合は、赤ワインやぶどうジュース、ウスターソース+お酢の組み合わせがいいでしょう。
ぜひ試してみてください。